長崎くんちの各踊町の衣装などを集めた「長崎くんち展」が7日、長崎市中心部のベルナード観光通りで始まった。開会式ではシャギリの音が響く中、重さ約120キロの傘鉾(かさぼこ)を担ぎ手が回し、観衆から拍手が沸き起こった。
長崎くんちは奉納踊りなどが新型コロナウイルス感染拡大により2年連続で延期・中止となった。長崎浜市観光通商店街振興組合(田川清浩理事長)が、くんちの雰囲気を市民に感じてもらい、来年への機運を高めようと各踊町の協力を得て企画した。9日まで。
展示したのは、20カ町の演(だ)し物にまつわる写真など。このうち来年「鯨の潮吹き」を奉納予定の万屋町は、根曳(ねびき)の衣装や傘鉾の垂幕(たれ)の写しを紹介。このほか34カ町がそれぞれ町名を記した弓張(ゆみはり)提灯と手ぬぐいも。明治から昭和初期にかけての古写真約200枚もあった。
開会式では榎津町の傘鉾が披露され、幹事町を務める本石灰町の山口哲治顧問(71)は「来年は必ず、くんちに参加できると信じている」とあいさつした。
7日は、くんちの前日(まえび)。上西山町の諏訪神社では翌日の例大祭に向けて神事があった。
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