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00:00 OP
00:33 予測困難な時に悩む
02:22 人は多様
06:06 相手を歪めて見てしまう
08:48 複雑なものを複雑なまま理解する
本日は「人間関係で悩むのはなぜか」というテーマでお話ししようと思います。
人間関係で悩んでいる人は多いですよね。
精神科の患者さんはほとんど人間関係に悩んでいます。
どうして人間関係で人は悩むのかということを一覧にまとめてみたので、一つずつおさらいしてみようかなと思います。
■予測困難な時に悩む
まず人間というのはどういうときに悩むのかと言うと、予測困難な時に悩むんですね。
人間というのは常に予測してるんですよ。脳みそは予測をしているんですね。
次は何が起きるんだろうというのを無意識で予測しているんです。
勝手に脳がやってくれているんですよ。
歩き慣れた道だと意識を使わずに脳が勝手に自動処理してスタスタと歩ける。
予測通り行っているから何も考えずに済むんです。
でも予測通りにいかない時には、はっと頭が動き始めて色々なことを考え出す。考えるというか、意識を使って悩んだり、感情が浮かび上がったりするんですね。
予測通り行ってるとか慣れている時は時間が経つのが早いんですよ。
「あー、もう1年たったね」みたいな感じになるんです。
だけど、そうじゃなくて色々なことがあったり、頭を使わなきゃいけないとか、変化が多い時は予測困難なことがあるので、いつも頭を使うし疲れていく。
人間関係に悩むのはなぜかというと、人間は予測通り動かないからですね。
相手もそう単純じゃないので、色々なことを考えて、色々な行動するわけですよ。
時には仲良くしたり、時には裏切ったり、時には出し抜いたりするんですね。人間関係というのは協力し合うところもあるんだけど、時に騙し合いの要素もあります。
ボケーッとしているだけでは出し抜かれちゃうわけです。
だから予測し続けなきゃいけなくて、にも関わらず予測困難だったりするので疲れてしまうし、悩んでしまうということですね。
■人は多様
それだけ人というのはそもそも多様なんですよね。
めちゃくちゃ多様で予測がつかないんですよ。自分で理解できないことが多いんですね。
自分の価値観、自分の考え方、自分の常識を応用したり展開していくだけでは、おおよそ全ての人を把握することは困難です。
普通はこうだろうとか持論を押し付けるだけで、相手をうまく予測することにはならないわけですよ。
なのでいつまで経っても予測がうまくいかないので、悩みは尽きないですね。
人間関係で悩まない人というのはどういう人かというと、様々な人間のパターンを理解していて、そのパターンに応じて適切な行動を取れるから悩まなくて済むんです。
人間関係に悩む人というのは、人間のそもそものパターンが少なくて、相手はこういう風にすべきだということで、自分のやりたいことを押し付けちゃうんですね。
それだとうまくいかないですね。
ゲームとかもそうですよね。
対人ゲームでもそうじゃないですか。色々なパターンを知って、相手プレーヤーの色々な戦略のパターンを知ってそれに合わせて行動するプレーヤーはやっぱり勝率がいいわけですよ。
だけど、毎回毎回自分のやりたいことを押し付けるプレーヤーは、勝てる時もありますけどうまくいかない時もあります。
だから自分のやりたいことを押しつけつつ、相手に合わせて戦略を変えることが重要で、その戦略を変えるためには多様性を理解しなきゃいけないですね。
この多様性を理解するために重要なのは精神医学なんですよ。
というのは、だいたいの人は予測がつく範囲で動いてくれるんですね。
だけど、病的な人たちは一定数いるし、病的ではなくてもそれに準ずるような人たちというのは社会の中にいます。
それは別に悪く言っているわけじゃなくているわけですよね。精神疾患的な人たちがやっぱりいるわけですね。
発達障害じゃなくても、発達障害グレーゾーンという人たちがいて、彼らは社会の中にいるわけです。
自己愛性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害という人も、人口の1~2%くらいいますけど、そこまではいかなくても、それに準ずるような人たちも一般社会の中にいるわけですね。
そういうことを言っていれば全員そうなんじゃないかと言われそうですけども、そこまで多くもないというのがまたこの人間を捉える難しさであり、ミソである。
誰しもがそういうおかしな側面を持っているとは言いがたいけども、多くの人は何か持っていることが多いです。
3~4割ぐらいの人は結構持っているんじゃないかなという気がします。
それらを理解するためには、その先にある精神医学の知識があるとそちらの方も応用がつきやすいという感じですかね。
ちなみに何かしらの陰謀論を信じている人は、1/3から1/2いると言われたりします。
何か変な政治的な信念があるとか、変な科学的なことを信じている人はいますし、医者の中でも結構います。
益田裕介自身がすごくフラットかというと、そういうわけでもないので、僕も色々なことを喋っていくうちに何かしらのおかしな知識を持っていることもあるんじゃないかなと思います。
だから相手を理解するの難しいということですね。
■相手を歪めて見てしまう
もう一方で、相手を歪めて見てしまうというのもあるんですね。
だから難しくさせているんですよね。
自分の心身の状態で相手を見てしまう。
あるがままを見ているんじゃなくて、体調が悪い時はすごく被害的に相手の言動を捉えてしまうこともあるし、逆に体調がいい時は相手の何気ない一言も自分に好意があるのかなとか思うわけです。
あとは国語力の問題ですね。
人間というのは間違って理解してしまうことも多いわけで、正しく認識していないこともあるんですよね。
国語のテストで100点を皆が毎回取っているわけではない。むしろ100点を取る人の方が少ない。
だから間違って理解していることが多いですね。
あとは、先入観や常識に支配されてしまって、相手の言動をちゃんと聞いてない。
普段はこうだからこうだろうと思って、話半分で聞いてしまっていて、「言ったじゃない」と言って「いや聞いてないよ」と言われてメールとか見直すとやっぱり言ってなかったとか、そういうのもあったりしますね。
常識に支配されやすいというのもあるし、日本のカルチャーとか親の教えとか、そういうものにも支配されやすかったりします。
これは哲学的には「構造」と呼ばれたりするもので、人間というのは自由に考えているようで考えていないということですね。
あとは過去のトラウマとか、過去の親子関係の影響を受けて、目の前にいる人間を歪めて捉えていることもあるし、自分の今の感情に引っ張られて目の前の人をゆがめているかもしれないんですね。
出勤前に一緒にいる彼氏とか夫と喧嘩をしてしまうと、会社に行った後に喧嘩を引きずってしまって、上司から言われた言葉にすごく傷ついてしまうとか、すごく批判されている感じになってしまうこともあったりします。
あとその他無意識と呼ばれるものもあるので、無意識による影響を受けることもあります。
例えば、赤とか黄色は目立つ色で美味しそうに見えるとか、マクドナルドはそういう無意識、人間のバイアスを利用していたりします。
あと「今しかないよ」と言っていると買いたくなっちゃうとかね。
「限定品です」と言うと、貴重なものに見えてしまうというのも、人間のそういう無意識というかバイアスを利用したキャッチコピーだったりしますよね。
そういうものも含めて、人間というのは相手を歪めて見てしまったり、物事を歪めて見てしまうので、こういう理解も必要だったりします。
■複雑なものを複雑なまま理解する
あと良くないのは、人はこういうものですよねとか、他人は自分に無関心だから他人のことを気にしなくてもいいですよね、それが正しいんですよねとか患者さんが言うことありますけど、これは違うんだよね。
複雑なものを単純化して理解しようとすると、絶対ボロが出るわけです。
複雑なものは複雑なまま理解していかなきゃいけないんですよ。
人間関係はすごく複雑なので、単純化しすぎたら本質を見失うので、理解の補助のためには他人は自分に無関心なんだという言葉は金言かもしれないんだけども、そこでとどまるのではなく、もっと先を見ていくことがとても重要です。
あと、「私はよく考えているんですよ、悩んでいるんです」とよく患者さんは言うんですけど、学んでいないんだよね。
知識も大事なので、知識を付けつつ考えることが大事なんですよ。
思ひて学ばざれば則ち殆しというやつです。
論語の言葉ですけど、学ぶことと考えることは両輪なのでバランスよくやらなきゃいけないし、自分で考えているだけだと気付けないことってたくさんありますね。
もちろん本人が1万年とか10万年とか生きるなら先人たちの教えを無視してでも0から作り上げることができるかもしれないですけれども、やっぱりそんなことはなくて、先人の教えを利用していくことが大事ですね。
10万年とか生きていたら、何もないところから畑を作って自給自足できるかもしれないけれども、そんなことできないじゃない。やってらんないじゃないですか。
だから現代の恩恵を受けるわけだし、過去の知識を利用してやるわけで、人間関係も同じです。
人間関係の知識や学びというのは、過去の偉大な天才たちとかそれを受け継いできた人たちがたくさんいますから、彼らが持ってきてくれたものを僕らは学んでいって、それを応用していくことがとても重要です。
今回は人間関係で悩むのはなぜかというテーマで、キーワードをいくつか出しました。
これらを踏まえて人間関係について考えたり、学んでいってもらえたらなと思います。
#精神科医 #益田裕介 #オンライン自助会