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【ユニバーサルロボット】Voodoo Manufacturing社(アメリカ、3Dプリンティング)の協働ロボット導入事例:部品の搬送

協働ロボットで3Dプリンティングの生産性3倍を達成したVoodoo Manufacturing社

01概要
ユニバーサルロボットのUR10がブルックリンのスタートアップ企業Voodoo Manufacturing社で担当するのは「ハーベスティング」。3Dプリンターにプレートをロードしたりアンロードしたりする作業です。協働ロボットを導入したことでこれまでに生産量は3倍になり、今後はコスト90%削減の一助になるとみられています。Voodoo社がURロボットを選んだ決め手は、プラットフォームUR+のおかげで周辺システムとのインテグレーションが素早くできることでした。

02課題
ニューヨーク、ブルックリンにあるVoodoo Manufacturing社は急成長中の3Dプリンティングファームを運営する会社です。大規模生産を手がけるほど拡大しつつあり、射出成形業界と競合しています。スタートアップの同社にとって、手作業で行っていたプリンターへのプレートローディングやアンローディングを自動化することは緊急課題でした。そこでいくつかの協働ロボットを検討。Voodoo社の目標はプログラムが容易で、アーム先端に付けたロボットグリッパーのインテグレーションも簡単なロボットアームを見つけることでした。

03解決策
Voodoo Manufacturing社は、ユニバーサルロボットのUR10を選びました。Robotiq社製の2指グリッパーとシームレスに統合できるのがその理由でした。「UR10を箱から取り出して、作動させたりグリッパーをアームの先に取り付けたりするまでほんの数時間しかかかりませんでした」と言うのはVoodoo Manufacturing社のチーフ・プロダクトオフィサー、Jonathan Schwartz氏。このグリッパーは急成長中のプラットフォーム、ユニバーサルロボット+の中の1つで、プラグ&プレイ式でURロボットに統合できるようになっています。UR+製品はURロボットに統合したら即座にきちんと作動することがテストにより確認されているので、UR+を使えばロボットアームに周辺機器を統合する際、何時間も試行錯誤に費やす必要はありません。Voodoo社の生産技術者Charles Fenwick氏がRobotiq社のグリッパーソフトウェアをURロボットのティーチペンダントで実行した感想は、グリッパーのプログラミングが「パワーポイントを作っているみたい」にできる、だそうです。

「周辺装置とのインターフェースがこんなに楽で作業全体を簡単に実行できるロボットは他にありませんでした。グリッパーをUR10で動かすためにしたことと言えば、UR10のスクリーンに情報のブロックをドラッグして、ブロック同士をリンクしただけ。それだけで動いてくれるんです」

Voodoo社には160台の3Dプリンターがあります。UR10に1万8000平方フィートの敷地内をあちこち移動させることで、Voodoo社は協働ロボットにプリンター100台を扱わせることができるようになる見込みです。また、UR10をもう一台採用すれば、プリンターの利用率を30〜40%から90%にまで引き上げられると考えています。「今後は規模を拡大するに従って、プリンターを増やしたらその分アームを買えばいいわけです」とSchwartz氏。「プロジェクト・スカイウォーカー」と名付けた自動化導入は「大成功だった」と断言します。

生産量3倍達成の鍵となったのはUR10ロボットが夜通し稼働できたことです。「ロボットを自前のソフトウェアでモニターでき、どのプリンターにでもアクセスしてプリント中かアイドル状態か、ステータスの確認ができるんです。ロボットは工場で毎日24時間、しかも人間が付き添うことなく稼働してくれます」と話すSchwartz氏。ある朝彼が出社してみるとUR10が夜通し動いてプリントした製品30点あまりが完成していました。それを初めて目にしたときは「感動だった」と振り返ります。

04 UR10の導入
Voodoo社の試算では、URロボット導入のコストは従来型の産業用ロボットの約5分の1ですんだと言います。その理由はインテグレーションの容易さに加えURロボットが安全機能を備えていて協働しやすいから。つまり防護柵やライトカーテンといった、産業用ロボットを工場で使う際必要となる安全設備が必要ないからです。「柵で囲ったエリアがあるような危険な工場ではなく、自然な形で改善を続けながら人とロボットがやりとりできるフレンドリーな職場を作ることができています」。Schwartz氏はこう説明します。

Voodoo社の3年計画のゴールはコストを90%削減すること。生産量が拡大する一方で人件費は導入した初代UR10のおかげで縮小しており、UR10に投資した資金は6ヶ月以下で回収できる見込みです。「この作業以外にもうちの工場には自動化の可能性がたくさんあります。ビルドプレートから部品を取り外す作業、部品の洗浄作業、品質チェック作業も自動化できるし、ゆくゆくは梱包や発送もできるでしょう」とSchwartz氏は述べています。