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学生ロマンス 若き日   小津安二郎監督    結城一朗 斎藤達雄 松井潤子 飯田蝶子 高松栄子 小藤田正一 大邦一公(大国一公) 坂本武 日守新一 笠智衆 1929年製作  ロケ地 妙高高原スキー場

学生ロマンス 若き日 1929年製作
監督 小津安二郎
出演者 結城一朗 斎藤達雄 松井潤子 飯田蝶子 高松栄子 小藤田正一 大邦一公(大国一公) 坂本武 日守新一 山田房生 笠智衆
ロケ地 妙高高原スキー場 妙高高原駅(旧田口駅)

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youtube.com/c/古典邦画集PD


男子大学生2人が、同じ女性に恋をしてしまう。男の1人はお調子者で、もう1人は怠惰だった。
試験期間が終わったある日、スキーをしに出かけた彼らは、旅先で惚れた相手と再会。さっそく2人は彼女をめぐりライバル同士となるが、その恋には意外な展開が待ち受けていた・・・。

Filmarksに投稿された感想・評価
「2階かし間あり」
男2人に女1人の恋の喧嘩友達
若い笠智衆は陽に焼けていて、笑うとザ・ギース尾関そっくり。
字幕すくなくて助かる
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スキーでこけて座るあの瞬間と、小津の三角形座位の融合。光量のリアリティ。喫茶店内向かい合い男女横位置での外光とペンキコーヒーカップ、バーで飲んでいるみたいな下宿での勉強シーンが良い。2階に居ても来訪に気付く引き戸ガラガラショットの音の存在感。雪メガネ・滑走中・転倒中の主観の運動性。駅からスキー場までの果てしなく遠いような俗世でもレジャーでもない狭間の異空間好き。
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基本的にはラブコメディなので、特にテーマらしいテーマはなし。強いて言えば小津版『私をスキーに連れてって』😂な感じ。ストーリーは非常に単純。二人の大学生、渡辺(結城一郎)と山本(斎藤達雄)が女学生の千恵子(松井潤子)に恋をする話。戦後の小津作品のような古き良き日本は描かれていない。とてもモダンな大学生生活。部屋着は和服、外出は洋服。その両方がとてもオシャレなんですよねえ。後年の「小津好み」は和服によく現れていましたが、初期の「小津好み」は洋風でとてもハイカラ。小物に「好み」がよく現れているのは初期からそうだったんですね。
本作に歴史的な価値は積極的に認めるものの、マニア向けの一作だと思います。他に観るべき小津作品はもっとたくさんある。メインどころを全て観終わって、もう観るものもないから最初から観てやろうか。そんな感じで接するような作品だと思います。
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またしても昨日の敵は今日の友
2人分の片想いを込めて捨てた手作り靴下
そして再び窓辺に貼る「貸間あり」
まだ見ぬ相手に想いを馳せてワクワクしながら床につく2人
100年前の映画に恋のけじめのつけ方を教わった
・・・
会話の中でバストショット・会話する二人のショット・手元のクローズアップがテンポよく切り替わっていく。基本的に日の丸に近い構図で何を見たら良いかが分かりやすく、そこからストーリーもすぐに拾える。サイレントの会話劇なのに字幕カットが意外と少なく、如何に撮影と編集で伝えるかという意識が見える。雪山のシーンでは色々な工夫が凝らされた構図も。興奮したのは序盤のタバコの煙がかかるコーヒーカップのクローズアップ。煙への光の当たり方が素晴らしいし、コーヒーカップの向こう側で靴下の受け渡しをしている。靴下はストーリーに絡むアイテムなんだけど、それを少しぼかしてコーヒーカップにピントを合わせるのオシャレだなー。小津安二郎は後期になると病的に構図にこだわるそうだけど、初期のこの作品でもそこまでではないにせよ、美意識は感じられた。
ストーリーは一人の女性を友人二人で争うだけ。それだけなんだけど、この二人が可愛らしくていい。そして大正時代後期の若者のカルチャーが覗けるのもいい