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星のこども
カール・セーガン博士と宇宙のふしぎ
作 ステファニー・ロス・シソン
天の川銀河のなかの……
星ぼしのなかの……
太陽から三番目の惑星の……
おおきな街の……
ちいさなアパートに……
カールというなまえの男の子がすんでいました。
カールは 好奇心がいっぱい。
まわりには、びっくりすることが
たくさんあります。
家のなかにも、外にも……。
もっともっと遠くには、なにがあるんだろう。
1939年
ニューヨーク万国博覧会が、
ひらかれます。
未来の世界を
ぜひごらんください……
カールは万国博覧会にいってびっくり、
「こんなのはじめてだ!」
ロボットがいる!
タイムカプセルには、
手紙やいろいろなものが
つまっています。
すごい!
カールは、空にかがやく星のことを考えました。
まるで、黒くて長いコードでつるされた
電球みたいです。
星のことを、
もっと知りたいな
つぎの日の朝、カールは図書館に出かけました。
星の本を、
かしてください!
あれ、これはちがうな。
係のひとが、ぴったりの本を見つけてくれました。
ページをめくるごとに、カールはドキドキ、わくわく。
ひとつひとつの星は太陽です。
何年も宇宙を旅して、
ずっと遠くからながめたら、
太陽も夜空にかがやく星のように
見えるでしょう。
すごい!
太陽系以外の星でも、
惑星がまわっているのではないかと考える
科学者がたくさんいます。
本を読んで、いろいろなことがわかりました。
太陽はガスでできている火の球です。
太陽系では、地球をふくめて8つの惑星が、
太陽のまわりをまわっています。
よその星には、
なにがあるのかな。
いってみたいな。
カールはほかの星を舞台にした空想の物語を読みふけりました。
なかでもお気に入りは、ジョン・カーターが主人公のお話。
ジョンは大地に立って手をひろげ、「いきたい」と強く願います。
すると、あっというまに、火星にいくことができるのです。
カールも同じように、両手をひろげて、しばらく待ってみましたが……。
なにも起こりませんでした。
カールは宇宙や、生命のことをもっと知りたいと思いました。
そして、たくさん勉強して……
博士になりました。
地球以外の惑星はどんなところでしょう。
カールはなかまの科学者たちと協力して、
探査機を送りだし、地球から近い惑星を調べました。
探査機は、地上で待つカールたちのもとへ
たくさんの写真やデータを送ってきました。
探査機から送られたデータのおかげで、
星や惑星や生命のはじまりについて、おおくのことがわかりました。
わたしたちも宇宙の一部だと思うと、カールはわくわくしました。
カールはこうした発見を世界中のひとたちにも知ってもらいたいと思いました。
みんなにも、わくわくしてもらいたかったのです。
それで、カールはテレビに出るようになりました。
わたしたちの身体は、
遠いむかし、はるかかなたの
おおきな赤い星のなかでつくられた
「星のかけら」、つまり窒素や酸素などで、
できています。
すごい!
すごい!
地球と、
すべての生き物は、
星のかけらで
つくられているのです。
それでは、地球以外の惑星でも、
星のかけらから生命がうまれているのでしょうか?
カールとなかまの科学者たちは、
太陽系の遠いところを旅する探査機、
ボイジャー1号とボイジャー2号を送りだすことにしました。
1号と2号は遠くの惑星の写真やデータをあつめたあと、
さらに遠くの星をめざして旅をつづけるのです。
カールは素晴らしいことを思いつきました。
こどものころに見た
タイムカプセルみたいに、
地球からのメッセージをあつめて、
それぞれの探査機にのせよう。
そして、宇宙のはるかかなたまで
届けよう。
「こんにちは」と
ちゃんと
あいさつをしないと
双子のボイジャー号は、
心をこめたあいさつをのせて、
宇宙へと旅だちました。
そのボイジャー1号、2号は、
太陽系を進んでいきました。
そして、ほかの探査機がまだいったこともない、
さらに遠くへと旅をつづけました。
星のかけらからうまれた、ひとりの好奇心いっぱいの人物が、
太陽系をこえて、はるかな旅をする探査機を送りだしました。
探査機のボイジャー号は、
カールというなまえの少年がひろげた想像のつばさにのって、
いまも星ぼしの間を旅しつづけています。
すごい!
作者あとがき
⇨文字制限のため省く
訳者あとがき
⇨文字制限のため省く
解説ノート
1ページ
局部銀河群とよばれる銀河群のなかには 50 個以上の銀河があり、わたしたちの太陽が属する銀河系(天の川銀河)も、そのなかのひとつ。局部銀河群では、毎年、新たな銀河が発見されている。
3ページ
わたしたちの天の川銀河には何千億個という星があり、太陽はそのひとつにすぎない。
5-7ページ
カールは、移民の多いニューヨーク州ブルックリンのベンソンハースト地区にすんでいた。カールの父親は縫製工場で働いており、カールの母親は家でカールとカールの妹の世話をしていた。両線はカールに愛情をそそぎ、カールの好奇心を大切に育てた。
8-9ページ
カールは、「はるかむかし、1939年のあるすばらしい一日のことをいまもおぼえています。わたしの考えがおおきくゆさぶられた日、両親があの驚きにみちたニューヨーク万国博覧会につれていってくれた日のことを」と語っていた。
14-16ページ(折りこみページ)
カールは、はじめて星の本を読んだときのことを、こう話している。「壮大な宇宙が目の前にひろがりました。そのおごそかな美しさと雄大さ、はてしないひろがりは、ずっとわたしの頭からはなれませんでした」。その当時は、太陽系の惑星の数は9つと考えられていた。
18ページ(折りこみページ)
8歳になるころには、カールは宇宙のほかの惑星にも生命体がいるにちがいないとじるようになっていた。
19ページ
この絵のもとになったのは、カールが11歳のときに未来を想像して実際に描いた絵である。カールの絵は、米国議会図書館のカール・セーガン/アン・ドルーヤン保管文書のなかにある。
20-21ページ
空想科学(SF)小説が、カールの好奇心をますますかきたて、10歳のときには、エドガー・ライス・バローズの火星シリーズをこよなく愛した。カールはおとなになってから、SF小説「コンタクト」を書き、この小説は映画化された。
23ページ
カールはシカゴ大学に入学し、26歳で博士号を取得したのち、カリフォルニア大学バークレー校で研究員になった。
24-25ページ
カールは、NASA(米国航空宇宙局)の宇宙計画のほぼすべてにかかわった。
そして、おもいがけない発見があるたびに喜び、「知られていなかったこ
語っていた。ここに描かれているのは、初の金星探査機マリナー2号、初の火星周回探査機マリナー9号、初の木星探査機パイオニア10号。カールの当時のコンピューター画面は白黒だったと思うが、画面にうつっているのがバイキング1号着陸の場であることをしめすために、あえて色をつけた。
26-27ページ
人々は科学的な教養を身につけるべきだと、カールは強く信じていた。そのため、テレビの人気深夜番組に26回出演した。また、地球上で5億人以上の人がみたテレビ番組「コスモス」のシリーズは、ピーボディ賞を受賞した。
28ページ
わたしたちはこの世界や宇宙の一部であるだけでなく、わたしたちもわたしたちの世界もまさに星とおなじ有機物質でつくられているということを、カールは人々に知ってほしかった。わたしたちが見あげる夜空の星は、ただのきらめく光ではなく、わたしたちと親戚のようなあいだがらであるということを。
30-31ページ
ボイジャー1号と2号に、地球からのメッセージを入れたゴールデンレコードをのせることになり、カールは、メッセージをつくる委員会の委員長になった。委員会は、地球上の人々や生活について幅広く知ってもらおうと考え、カールは、さびしさ〉と〈つながりをもとめる気持ち〉を伝える音楽をレコードに入れることにした。レコードには、カールの6歳の息子ニックの「地球のこどもたちから、こんにちは」というあいさつも入っていた。また、のちに妻となるアン・ドルーセンの心臓の鼓動の音も記録されていた。アンは、こう語っている。「レコードは、よその星にいるかもしれない生命体に、『わたしたちは、宇宙というひろい世界でともに生きるなかまになりたいのです。あなたたちにもわたしたちのことを知ってもらいたいのです』と伝えるメッセージなのです」
32-33ページ
1990年、ボイジャー1号は惑星探査を終え、太陽系の外にむかうが、カメラを停止する前に、カールのたのみで最後の写真、この地球の写真を撮った。カールは、ちいさな点のようにみえる地球をPale Blue Dot(青白い点)とよび、『ペール・ブルー・ドット』という題名の有名なエッセイも記した。ボイジャー探査機は、現在、地球からいちばん遠くにある人工物体である。2013年9月12日、ボイジャー1号がわたしたちの太陽系をはなれた最初の人工物体になり、星間空間に入っていることを、NASAは確認した。ボイジャー両機は、これから何十億年もの間、旅しつづけるだろう。
2014ねん11がつ25にち はっこう
えほん ちきゅうライブラリー
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