人にとって×ってなんだろう。
主人公の「×くん」が疎まれ傷つきながらも成長する絵本。
坂野春香１８歳。
小学６年生のころ、脳腫瘍と診断されました。
あの頃の私は思うように体が動かせなかったり。
なぜ生きているのか分からなくなったり。
病気に苦しんで考え続けた“生きる意味”
「×くん」に込めました。
私は、桜の花の咲く季節に愛知県江南市に生まれました。
パパとママ、ふたつ年上の姉・京香の４人家族です。
絵を描くことが大好きで、
コンクールで賞をもらったこともあるんです。
夢は漫画家。
闘病生活が長かった私にとって、絵は生きがい。
絵でなら人を笑顔にできる。それが嬉しかったんです。
でも、１７歳のとき、脳腫瘍が再発。
腫瘍をとる手術をすることになり、大きな決断を迫られました
絵が描けなくなるけれど、長く生きるか。
絵を描き続けるために、悪化のリスクをとるか。
私の心は決まっていました。
手術の前、スマホに家族への手紙を残しました。
手術は成功しましたが、後遺症で右半身麻痺と失語症になりました。
運命を受け入れて、大いに楽しみたい。
私は、まだ動く左手だけを使って、
「×くん」に自分を映し出すことにしました。
私は、できないことが増えていき、
まるで社会から否定されているように感じていました。
一方で、私の病気は容赦なく進行していきました。
それでも家族は、大きな愛で私を受け止めてくれました。
大学生だった姉の京香は、忙しくても時間をつくってそばにいてくれました。
ある日、甘い物好きの私のためにシュークリームを買ってきてくれたのです。
“×”ばかりだと思っていた自分にも、生きている意味があるんだ！
パパとママ、そして京香の愛に支えられて完成した「×くん」。
いま、多くの人のもとへ旅を始めています。
みんなの心、救えるかな。
◆「×くん」の絵本について
www.ctv.co.jp/catch/article/m5va70s64l57fm3n.html
※【挿入曲：神様のカルテ／辻井伸行 （番組用にアレンジ）】
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